なぜ消えた?アイドリングストップが減った3つの理由

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エンジンルーム サクシード

疑問

  • 最近の車にアイドリングストップがついていないのはなぜ?
  • 燃費向上の効果はあったのか?
  • エンジンに悪影響はないのか?

このような疑問に、愛車遍歴7台、サーキット走行経験もある筆者がお答えします。

この記事で分かること

  • 税制と燃費基準が変わった
  • 実燃費向上はわずか
  • エンジンにとっては過酷
この記事を書いた人
プロサクの日々

ホンダインテグラタイプRやクラウンなど、中古車7台に乗り、改造や事故などで失敗も多数。
大学で自動車部に所属、車の整備、改造、レーシングカートを経験。
社会人になり、ショップのレース車両でエビス東コースのサーキット走行会や耐久レースにドライバーとして参加。
プロボックス・サクシードは前期型と後期型の両方に乗った経験があり、通算して乗車歴は11年目になります。
後期型サクシード(プロボックス)を仕事とプライベートの両方で乗り、年間走行距離は約18000キロ。セカンドカーはダイハツムーヴカスタム。

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税制と燃費基準が変わった

アイドリングストップが減少した背景には、税制と燃費基準の変化があります。

税制は車の取得費用や維持費に、燃費基準はカタログ燃費に大きく影響します。

元々アイドリングストップが普及した時期は、エコカー減税の対象期間でした。

エコカー減税は、カタログ上の燃費で対象か対象外かが決まるので、カタログ燃費を少しでも上げようとアイドリングストップが採用されたのですが、そのエコカー減税が2021年4月30日で廃止となり、アイドリングストップを採用する理由のひとつが無くなりました。

さらに、新車のカタログ燃費の測定基準が、JC08モードからWLTCへ変更され、燃費測定時のアイドリング時間が短くなったことで、アイドリングストップを採用しても燃費向上の幅が少なくなり、アイドリングストップ装着車と非装着車のカタログ燃費の差が小さくなったので、自動車メーカーもコストがかかるアイドリングストップを採用しなくなった訳です。

実際にトヨタも、ヴィッツの後続となる新型ヤリスから、アイドリングストップの採用をやめています。

実燃費の向上量はわずか

サクシード給油口
最近の車は、制御技術の向上によりアイドリングの燃料消費量は少なくなり、むしろアイドリングストップしないほうが燃料節約になることもあります。

JC08モードの燃費基準では、少なくともカタログ燃費を向上させる効果のあったアイドリングストップですが、実際の走行では燃費向上の効果はわずかです。

頻繁にエンジンの始動と停止を繰り返すことで、逆に燃料を多く消費しているケースがあるためです。

車種にもよりますが、およそ5秒間のアイドリングで消費する燃料と、エンジンを始動するために必要な燃料はほぼ同じだと言います。

つまり、アイドリングストップで一度エンジンを止めたら、5秒間以上はそのままでいないと燃料の節約にならないことになります。

実際の走行では、5秒間未満の間隔でエンジンの始動と停止を繰り返すこともあるのがアイドリングストップなので、逆に燃費にマイナスとなるケースが多々発生しています。

また近年では、制御技術の進化によってアイドリングで消費する燃料はかなり少なくなっており、アイドリングストップの存在意義は薄れています。

エンジンにとっては過酷

アイドリングストップのように、エンジンを頻繁に始動・停止するのは、過酷な使い方と言えます。

例えば、同じようにエンジンを頻繁に始動・停止するハイブリッド車のエンジンは、カーボンやスラッジなどでかなりひどい状態になり、エンジンオイルの交換頻度も上がるようです。

頻繁にエンジンの始動・停止を繰り返すと、油温が上昇しないことでエンジンオイル内の水分が蒸発せず、エマルジョン(乳化)が起こりやすくなります。

乳化したオイルは、白く白濁し性能が低下、結果的にエンジンに大きな負担がかかることになります。

あるメーカーの整備士さんいわく、ハイブリッド車のエンジンは大体がこのような状態になっているので、あまり触りたくないとのことでした。

アイドリングストップとハイブリッドを同じように考えるのは少しおかしいかもしれませんが、エンジンを頻繁に始動・停止するという意味では同じことです。