このような疑問にお答えします。
私はサクシードを仕事とプライベートで使用しており、月平均1800キロ、年間2万キロ弱走ります。
実走で得られた情報や実績を当ブログで発信しています。
今回はプロボックス・サクシードのエンジン1NZ-FEの特徴3つについて、実体験やその歴史を元にご紹介しようと思います。
1NZ-FEとは
1NZ-FEは、1999年の登場以来トヨタの様々な車種に搭載されてきたエンジンです。
一例をあげると、ヴィッツ・ファンカーゴ・初代Bb・ist・スペイド・ラクティス・カローラ等、これでもまだほんの一部です。
デビューが1999年なので、非常に長い間製造されており、その間に様々な車種に搭載され熟成と改良を重ねてきたエンジンです。
長い歴史の中で積み上げてきたものがあるからこそ、プロボックス・サクシードのような商用車にも採用され、耐久性が高く故障が少ないと好評を得るまでになりました。
刺激や官能性とは無縁のエンジンですが、私はトヨタらしさが詰まった良いエンジンだと思います。
1NZ-FEは、1999年の登場以来トヨタの様々な車種に搭載されてきたエンジンです。
高い信頼性と実用性
1NZ-FEは登場以来長きに渡り様々な車種に搭載され、信頼性を向上させると共に、その実用性の高さを証明してきました。
採用期間の長さと搭載車種の多さは、高い信頼性と実用性の証拠とも言えます。
リコールに代表されるように、車は世の中に出てから予期せぬ不具合が見つかることがあります。
特に新型車や新開発のエンジンを搭載した車は、その新しさゆえに公道での実績に乏しく、発売後にリコールに発展するケースが少なからずあります。
最新の技術で造られることはもちろん良いことなのですが、信頼性という面では若干の不安が残るのが新型や新開発というワードです。
その点、1NZ-FEの豊富な実績は、そのまま信頼性の高さへとつながっています。
また、1NZ-FEのFEはフューエルエコノミーの略で、燃費重視のエンジンであることを表しています。
ロングストロークな設計やオフセットクランクの採用によって、徹底して実用域の性能に特化するよう造られています。
例えばコンロッドも燃費重視で細く軽く造られているので、もしチューニングする場合は、ターボ化などで高出力化出来る範囲は比較的限られています。
1NZ-FEの長年積み上げられてきた実績は、信頼性と実用性の高さを物語るものです。
高いコストパフォーマンス
様々な車種に搭載され、その生産数も膨大な数になる1NZ-FEは、コストパフォーマンスに優れたエンジンと言えます。
規模のメリットが働く工業製品では、生産数が多くなるほど単価が低くなる傾向にあるためです。
エンジンの製造ラインを新規で立ち上げようと思えば、工場の建設や工作機械の導入などに、およそ数百億円規模の投資が必要になります。
そのコストは車の販売価格にそのまま反映されるので、既存の部品を組み合わせたほうがコストは安く済みます。
自動車メーカーが同じエンジンを多車種に流用する背景にはこのような理由があり、これはトヨタの1NZ-FEに限られた話しではなく、スバルのEJ20やホンダのB型エンジン、日産のSRやRB型エンジンなどにも同じ事が言えます。
車の販売価格が下がれば売るメーカーとしても売りやすく、買う消費者としても買いやすいという図式が成り立つので、両者にメリットがあります。
車だけではなく工業製品なら何でもそうですが、新しい物はその開発費や設備投資を早期に回収するために、それらを価格に上乗せするのが通例となっています。
コストパフォーマンスに優れた車を選ぶ場合は、他車種と共通部品の多い車を探すのもひとつの手段かもしれません。
様々な車種に搭載され、その生産数も膨大な数になる1NZ-FEは、コストパフォーマンスに優れたエンジンと言えます。