このような疑問に、1NZ-FEエンジン搭載車両のプロボックス・サクシード歴11年目の筆者がお答えします。
1NZ-FEとは
1NZ-FEは1999年のデビュー以来、トヨタの様々な車種に搭載されてきた量産・汎用型エンジンです。
搭載車種の一例をあげると、ヴィッツ・ファンカーゴ・初代Bb・ist・スペイド・ラクティス・カローラ等々となります。
デビューが1999年なので、非常に長い期間製造されており、その間に様々な車種に搭載されることで、熟成と改良を重ねてきたエンジンになります。
プロボックス・サクシードのような、最も信頼性と耐久性が求められる商用車にも採用されているのは、このような背景があります。
特性としては、実用域でのトルク重視で、刺激や官能性といった要素とは無縁のエンジンですが、合理的なトヨタらしい良いエンジンだと私は思います。
高い信頼性と実用性
1NZ-FEは1999年のデビュー以来、長い間様々な車種に搭載され、信頼性を向上させると同時に、その実用性の高さを証明してきました。
フルモデルチェンジや新開発のエンジン・シャシーを採用した車は、最新ゆえに公道での実績が少なく、発売後にリコールに発展するケースが少なからずあります。
最新の技術で造られることはもちろん良いことなのですが、新車として発売後に時々リコールがあるように、車は設計・販売して世の中に出てから、想定外の予期せぬトラブルや不具合が見つかることがあります。
その点、1NZ-FEは豊富な採用・販売実績があり、ロングストロークな設計やオフセットクランクの採用によって、徹底して実用域の性能に特化するよう造られています。
また、1NZ-FEのFEはフューエルエコノミーの略で、燃費重視のエンジンであることを意味し、コンロッドも燃費を重視し細く軽く造られています。
高いコストパフォーマンス
様々な車種に搭載され、その生産数も膨大な数になる1NZ-FEは、コストパフォーマンスに優れたエンジンと言えます。
エンジンなどの工業製品は、規模のメリットが働くので、生産数が多くなるほど単価が低くなる傾向にあります。
エンジンの製造ラインを、一から新規で立ち上げようと思うと、工場の建設や工作機械の導入などに、およそ数百億円規模の投資が必要になるそうです。
各自動車メーカーが、同じエンジンを多くの車種に採用するのはこのような理由があり、これはトヨタの1NZ-FEに限らず、スバルのEJ20やホンダのB型エンジン、日産のSRやRB型エンジンなども同じです。
車の製造コストはそのまま販売価格にも反映されるので、できるだけ既存の部品を使ったほうがコストが安く、販売者も購入者も両方にメリットがあります。