このような疑問にお答えします。
私は2015年式の後期型サクシード(1500ccFFCVT)を仕事とプライベートの両方で使用しています。
年間の走行距離は約2万キロほどで、その間に得られた実際の情報を皆さんに発信しています。
サクシードのサーモスタットを交換しました
サクシードのサーモスタットを純正新品に交換しました。
サーモスタットはエンジンの冷却系統でかなり重要な役割を担っており、新車時から交換していない可能性があった為、今回交換しました。
サーモスタットの部品代は、純正新品ガスケット付きで約2000円でした。
完全に壊れる前の予防整備でしたが、なぜサーモスタットを交換する必要があるのか疑問に思う方もおられると思います。
次からはその理由や効果について説明していきます。
今回はサクシードのサーモスタットを純正新品に交換しました。
サーモスタット交換の理由
ここでは、サーモスタットの交換理由について説明していきます。
先にも述べたように、サーモスタットはエンジンの冷却系統の中でもかなり重要な部品です。
サーモスタットは冷却経路の中に存在し、冷間時は閉じてエンジンの中だけで冷却水を循環させることで暖機を促進し、水温が上がってくると弁を開いてラジエターへ冷却水を流すことでオーバーヒートを防ぎます。
その為、万一サーモスタットに不具合が出た場合、オーバーヒートやオーバークールなど、エンジンにとって危険な状況や好ましくない状況が発生する可能性があります。
このようなことから、私は1台前の前期型サクシードに乗っていた時も、中古車で購入してかなり早い段階で、サーモスタットなどの冷却系統の部品を純正新品に交換しました。
また、完全に壊れてはいなくても、使用により弁の開閉反応速度が落ちてくるものです。
開閉の反応速度が遅くなれば、それだけ暖機運転に要する時間も長くなり、ヒーターは効きにくくなりますし、燃費にも悪影響が出てきます。
以上の理由から、サーモスタットが壊れる前に交換することにしました。
サーモスタット交換の手順
ここでは、サーモスタットの交換手順を写真付きでご紹介します。
今回も、車を購入したお店に作業をお願いしました。
作業中に何枚か写真を撮らせてもらいました。
サクシードの場合、ロアホースのエンジン側にサーモスタットハウジングがあり、その固定ボルトを外すことでサーモスタットの交換が可能となります。
ロアホースを一旦外す必要がある為、冷却水は排出されてしまいます。
冷却水は再利用するか、交換するかの選択が必要です。
それでは、サーモスタットの交換手順をご紹介します。
サーモスタット交換の効果
ここでは、サーモスタット交換後に感じた効果をご紹介します。
取り外した古いサーモスタットは、若干の錆はありましたが固着等はありませんでした。
しかし、走り出してみると違いが分かりました。
交換前と比べて、低水温ランプが消えるのが早くなりました。
サクシードはエンジンの水温が上がるまでは、インパネ上で水色の低水温ランプが点灯し、それが消えると暖機完了の目安となります。
サーモスタットを新品に交換してからは、その低水温ランプの消えるタイミングが以前と比べて早くなり、暖機運転に要する時間が短くなりました。
エンジンが早く適温に暖まる事は、エンジンにとっても良い事ですし、冷えている間は燃料も多く消費するので燃費にも有利となります。
また、交換したのが1月の寒い時期だったこともあり、今までよりも早くヒーターから暖かい風が出てくる事が嬉しかったです。
交換後は低水温ランプが消えるタイミングが早くなり、燃費アップや暖房の効率化に繋がりました。
サクシードのクーラントを交換しました
サーモスタットの交換に付随して、クーラントの交換を行いました。
サーモスタットを交換する際に冷却水が抜けてしまうので、ついでに交換したという訳です。
今回は、スーパーロングライフクーラントから、ロングライフクーラントへ交換しました。
サクシードは新車時にスーパーロングライフクーラントが充填されています。
スーパーロングライフクーラントは使用環境にもよりますが、7年10万キロ交換不要という長寿命を誇り、冷却効率も高いのが特徴です。
スーパーロングライフクーラントが標準の車に、ロングライフクーラントで大丈夫か?というご意見があるかと思いますが、その点は後ほど説明します。
サーモスタット交換に付随して、クーラントをスーパーロングライフクーラントからロングライフクーラントへ交換しました。
クーラント交換の理由
ここでは、クーラントを交換した理由について説明します。
まず、中古車で購入したサクシードのクーラント交換履歴が不明で、もし新車時から交換していなければ、スーパーロングライフクーラントが標準で入っているとはいえ、寿命を迎えていることが考えられました。
また、サーモスタット交換時にはクーラントがどうしても出てきてしまうので、クーラントを再利用するにしてもエア抜きなどの作業が必要になり、2度手間にならないように、新しいクーラントに交換することにしました。
たとえスーパーロングライフクーラントでも万能ではなく、ディーラーでは車検ごとに防錆性能や消泡性能を復活させる添加剤の使用を勧めるなどしており、やはり性能は緩やかにせよ落ちてくるのだと思います。
以上がクーラントを交換した理由になります。
クーラント交換の手順
ここでは、実際にクーラントを交換した際の手順について、写真付きでご紹介します。
クーラントの交換はただ入れれば良いというものではなく、エア抜きという作業が重要になってきます。
もし冷却経路に空気が残ったままになってしまうと、空気はクーラントよりも熱を吸収する能力が低いので、その部分だけ熱くなりヒートスポットとなってしまいます。
ここでは、そのエア抜きの作業についても写真付きでご紹介しています。
スーパーロングライフクーラントからロングライフクーラントに交換することについて
元々標準でスーパーロングライフクーラントが充填されている車に、ロングライフクーラントを使用しても問題ないのかということがあると思います。
これはお店のメカニックの方に聞いた話しなのですが、スーパーロングライフクーラントは長寿命な反面、その成分も強いのでホース類やウォーターポンプからの漏れやにじみが発生しやすく、特に古い車に新品のスーパーロングライフクーラントを入れた場合は、より一層その傾向が強くなるとのことでした。
また、スーパーロングライフクーラントとロングライフクーラントでは主成分が異なり、スーパーロングライフクーラントはプロビレングリコールという、毒性の低いものが使われており、ロングライフクーラントはエチレングリコールという発ガン性の危険も指摘されている物質が使われています。
最近の新車でスーパーロングライフクーラントが使用される背景には、こうした環境に与える負荷も考慮しているのだと思います。
プロビレングリコールは吸熱性、放熱性に優れ、暖まりやすく冷めやすい性質を持っています。
レース用のクーラントでも採用される成分ですので、その点ではスーパーロングライフクーラントに優位性があるようです。
私としては、先に述べた水漏れリスクを重視し、今回はロングライフクーラントでの交換としました。
これからは毎年行う車検2回ごとにロングライフクーラントで交換していこうと考えています。
以上、スーパーロングライフクーラントからロングライフクーラントに交換することについて書かせて頂きました。